このエレメントの回転方向を逆に製作して失敗している方が
サイトで見受けられます。
NOAAは、右旋円偏波(CW: clockwise)で送信してます。
このため、模型を作り、これを基に正確に工作します。
★今回の試作は下記のサイトを参考にしました。
ビル・サイクスさんとボブ・コベイさん! ありがとうございます。
http://www.askrlc.co.uk/ へのリンク
最初にNOAA−APT受信音が20秒流れます。PCのボリュームを上げてお聴き下さい。
左の画像(CG)は、このアンテナの給電部です。
5D−2Vとエルボを使って接続します。
このエルボ使用は、私のアイディア(着想)です。
この頂部は、最後に「ホットボンド」で接着固定し
最後に塩ビキャップを被せて強度を持たせます。
◆特にエレメントの微風振動による同軸芯線の断芯が
無いようハンダ付けには注意してください。
製作要点: スモールエレメントとラージエレメントの
接続を間違いないことです。
下の仮組写真を参考に製作してください。
塗装:酸性雨による銅パイプ腐食(緑青発生)防止にもなります。
http://www.inaba-denko.com/jp/pro/cf/index-sekou.htm へのリンク
上記「因幡電機産業株式会社」サイトに【銅管継手接合手順】の図解が
掲載されております。(200Wの半田コテでも接合に無理があります)
ガスバーナーと液状フラックス等をお使い下さい
手順通りガスバーナーを使うと1箇所30秒で接続完了します。
半田は、パイプとエルボの隙間に、瞬間的にスーッと染み込みます。
火傷予防に作業用革手袋をお使い下さい。
エルボ部分には、右写真のとおり銅パイプ腐食防止のためチューブを
被せてください。(接続する前にあらかじめパイプに通しておきます)
白色塗装(フッ素樹脂系)をして乾燥中・・・(耐久年数 : 13年〜15年)
塗装すると、見栄えがします。。。マリンイメージ !?
[アンテナ強度]
このまま横倒ししても、エレメントが曲がるような事はありません。
台風で吹き飛んでは危険ですので頑丈に製作します!
エレメントの加工が済みましたら、仮り組をしてみます。
@ バラン(Balun)作製
5D-2Vを塩ビ支柱(VP-25)の下端から通し、バランの下部穴から
支柱の外側に出し、4回巻き付け支柱の内部に差し込み、頂部に
先端をだします。木ハンマーでタタキながら巻き付けると簡単です。
A 支柱の穴に上下エレメントを通しテープで仮止めします。
つぎに、エルボでループエレメントを仮接続します。
B この時点で、各部の寸法を確認します。
以上でプロトタイプの出来上がりです。
(プロトタイプ)
【5】支柱加工(頂部)
塩ビ支柱方向から見るとエレメントが真円に見えます。
(注)上部スモールループ材は24mm下向きに曲げます。
ラージループ材は水平のままです。
※【エレメントとエルボの半田付けは仮組状態で1箇所づつ行います】※
下部加工も、エレメントがスムースに貫通するように正確に穴位置を決めてください。
ここでは、1個づつ計4個の穴をあけることがコツです。
卓上ボール盤での「貫通あけ」は、正確に塩ビパイプ中心をセットしないと失敗します。
頂部の穴開け加工ですが、できるだけ正確に加工してください。
バランの穴は、同軸ケーブルを通し易いようにヤスリで斜めの溝を作ります。
このバラン(Balun)は、平衡ではないアンテナを同軸ケーブルに接続するためのフロートバランです。
したがって、出来るだけ給電部に近づけて巻き付けてください。ここでの65mmは加工の容易さで決めました。
上部エレメント:178mm×2本 182mm×2本
下部エレメント:356mm×1本 374mm×1本
スモールループ:758mm×2本
ラージ ループ :812mm×2本
巻いてある銅パイプを真っ直ぐにするには、カーペット上で
足の指で踏みつけながらスライドさせると簡単です。
以下に給電部の加工詳細を示します。[スモールループ]と[ラージループ]の接続を何度も確認してください!
再生20秒
↑クリック
円偏波のフェージングが無くなり、きれいな画像受信が出来ました! 2010年(H22年) 3月
【1】学習しましょう・・・2の1 写真は、スタディー模型です。(共振周波数137.550 MHz)
◆マスト取付後の共振周波数測定
当初設定の寸法のままで、共振周波数は右の通り★Good ! → 137.550MHz : VSWR=1:1.2 Z = 51 Ω
(注)上部スモール水平材は24mm下向きに曲げます。
ラージ水平材は水平のままです。
バランの写真は、完成後です。
【1】 QFHアンテナは気象衛星NOAAがVHF 137MHz(FM50kHz)の電波で送ってくるAPT信号を受信するためのアンテナです。
「クワッドリファイラー へリックス アンテナ」(QuadriFilar Helix Antenna)の略称です。
【2】 NOAAは「ノア」と読みます。
米国海洋大気庁「National Oceanic and Atmospheric Administration」の略称です。
【3】 APTは「気象衛星NOAAから送られる雲画像ファックス」 (Automatic Picture Transmission)の略称です。
★【1】一般気象学 第2版 小倉義光 東京大学出版会 ISBN978-4−13−062706−6
★【2】気象予報のための 天気図のみかた 下山紀夫 東京堂出版 ISBN978-4−490−20832−0
★【3】気象衛星画像の見方と使い方 長谷川隆司ほか オーム社 ISBN978-4−274−20212−7
★【4】よくわかる気象・天気図の読み方・楽しみ方 木村龍治 成美堂 ISBN978-4−415−02683−4
★【5】雲をみればわかる明日の天気 塚本治弘 地球丸 ISBN978-4−86067−066−5
★【5】空の名前 高橋健司 光琳社 ISBN978-4−7713−0123−9
【6】完全図解 気象百科 櫃間道夫 オーム社 ISBN978-4−274−94889−7
【7】最新・天気予報用語集 新田 尚 東京堂出版 ISBN978-4−490−10775−3
【8】天気予報が楽しみになる本(小中学生向け) 渡辺博栄 数研 ISBN978-4−410−13829−4
【9】健康気象学入門(相関指数 確率9割) 村山貢司 日東書院 ISBN978-4−528−01687−3
なお、共振周波数が 131.30MHz付近にもありました。
ACARS(エーカース航空機関連データ通信の受信に使えますね。
周波数は、131.250、131.450、131.950MHz
(注:共振点は設置環境で変わりますので参考まで)
測定器は Ku ra ni shi 製
Standing Wave Analyzer BR−200 を使いまた。
気象衛星 NOAA 受信方法・・・・詳細な解説です。
画像表示用ソフトは下記サイトから無料でダウンロードできます。
下の雲画像はNOAA 19のWXtoImgによるフォルス カラー画像です。
下は、試作した「QFHアンテナ」の完成時です
R139 Weather Fax Receiver
Channels : 137.100, 137.500, 137.620, & 137.9125MHz NOAA APT Satellites
and 137.400 Meteor.
【3】さて工作にはいります・・・・工具の準備
工作工具類を準備します。
特別な工具は、エレメントの接続(ハンダ付け)に使う
ガスバーナー、液体フラックスとハンダ(フラックス無し)
くらいですね。
近くの工務店(住宅設備工事店)から借りてきました。
ここには、ありませんが「ホットボンド用スティク」が必要です。
既製品QFHアンテナ情報
平成22年3月末にナガラ電子工業から
QFH-137が新発売されました。
販売価格 約 16,000円
高さ 約1m
前後左右 約0.42m
重量 1.10Kg
当初、ICOMのIC-910D(受信帯域拡張済み)を使用しましたが、中間周波数帯域幅が15kHzのため
ファックス信号にノイズが混じり、鮮明な画像受信ができませんでした。
APTの受信帯域幅は、30kHz〜50kHzが必要ですので、受信機はこの帯域幅を扱えるものが好ましいです。
ワイドFMは一般な無線機では 230KHz、ナローFMは上述の通り15KHzですから、NOAAはその間です。
そこで、R139専用受信機を購入しました。少し勿体ないと思いましたが円高の時期でしたので・・・・・
◆個人輸入しましたが、Eメール発注(2010年3月)後10日で届きました(「PayPal」で支払、$279)
[完]
「春分の日」の翌日 2010(H22).3.22 12:29 昼時の雲画像
エレメント腐食防止対策をしないとこうなりますよ
←QFHアンテナ
地上高15m
左:上段が1.2GHzコーリニアGP-21 右:上段が今回製作のQFH
下段が広帯域デスコーンD-130 下段が地デジテレビANT
今回試作品
【4】材料の準備
【2】学習しましょう・・・2の2
おすすめデコードソフト
参考Webサイト (クリック一発)
Bill Sykes氏と Bob Cobey氏らのサイト資料によれば・・・・
QFHアンテナは円偏波アンテナで、最大利得は5.64[dBi]。
水平面の指向性は円形均一な特性であり、垂直面の半値角
は、100[deg]で低仰角の信号受信を可能にしている。
エレメントの外形寸法は高さ560mm、直径374mmの円柱形。
−−−
八木アンテナなど指向性のあるもので、自動追尾するのが
理想的ですが、QFHアンテナの簡単な設備でも、良好な画像
が得られます。
「QFH+ハム用受信機+パソコン」で、地上約850kmからの
APT雲画像が容易に得られます。
−−−
★下記のサイトは、NOAA画像受信について、とても参考になります。
PDFファイルです。(小学生高学年 以上向け解説です)
NOAA気象衛星雲画像を受信する方法 ← クリック一発
教材提供 :日本宇宙少年団厚木分団 林正之氏
お問合せ先:財団法人日本宇宙少年団
発行 :宇宙航空研究開発機構 宇宙教育センター
−eof−