☆ はじめに ☆ 

      24GHz、47GHz帯などの交信成功の秘訣は・・・・・・・・・・パラボラアンテナを正確に相手局に向けることですね。

       しかし、野外移動運用時は、電波の強弱、反射物体の影響等で、そう簡単ではありません。

       そこで、「太陽方位」と「全円分度器」を使った簡単で正確な「パラボラ方位角セット方法」を紹介します。

        この方法では、地形図を使うときに「偏角」を考慮しないですむので便利です。(偏角=磁北と真北の差)

      全円分度器の劣角目盛(逆回り目盛)を読めば、交信相手局のアンテナ方位角も直読できます。 

      地形図から、分度器で相手局方位角を求め、簡単・正確にパラボラを向けることができます。

      次回運用時の再現が、簡単・正確に出来ます。

       記録保存しておいた「角度数値」から「パラボラ方位角」を容易に再現できます。

     Hint !  くもり、小雨、でも太陽からのノイズ「サンノイズ」を測定出来れば、方位合わせが正確に 出来ますね・・・・。


       ☆ 準備するもの ☆ 

     【1】 「太陽方位表」を作り現地に持参。(下の手順-1を参照)

     【2】 「全円分度器」を装着した三脚。 (あるいは同様な物)

        Hint !        約350円パラボラ方位指示器の試作  ← クリック

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        《余談》    Googleマップで緯度・経度を簡単取得  ← クリック 
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     ☆ 手順-1 ☆  

       【1】 事前に無線運用場所の「太陽方位表」を作り現地に持参します。
       【2】 「太陽方位表」は「国立天文台」のホームページから簡単に作れます   ← クリック

     Point   国立天文台 > 暦計算室 > こよみの計算 >太陽の方位と高度    ← クリック



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        HPでの手順・・・事例   ■入力は簡単です。   ボタンをクリック・・・だけ。。。
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            Hint !  画面最下段の「お気に入りの地点」に運用地を事前登録
                 しておくと便利ですね。

         太陽の高度方位表

   《1》 [計算日時] を入力します  ←移動運用当日です

       Point  (計算開始日時です)
         事例: 2012年 2月20日 9時 0分


   《2》 [計算地点] を入力します ←移動運用地点です

         事例: 宇都宮市 羽黒山 展望台「自動入力」
       Point  【 Google Mapsで選ぶ ]   をクリック選択します。
        ・Google Maps地図が開いたら、目的地(無線運用地)
         マウスポインタを置きクリックします。

       Point  すると直ちに経度・緯度が「自動入力」されます。


   《3》 画面下段 「オプション」 で計算間隔(時・分・秒)
         と計算期間(日・時・分)を選択して入力します
          事例: 10 分ごとに・・・ 6 時間調べる


   《4》 画面中段の「太陽の高度と方位」の[Go]クリック

       Point  計算スタート:瞬時に[計算結果表]が表示されます。


   《5》 [計算結果表]を 「 印 刷 」 。 →  終 わ り です。

  

     ☆ 手順-2 ☆ 

     ● [太陽方位] を使った [パラボラ方位角] のセット手順

      ※以下の解説写真は、47GHzで実用されている方から、お借りしたものに、私がコメントを挿入したものです。


  【手順-2の1】 


  現地での「 パラボラ方位角 」セット手順

    《1》 三脚の雲台及び「全円分度器」を水平に設置します。

        写真の水準器(水平器)はダイソーにあります。

        全円分度器の入手先は、下段に掲示しました。


    Point   全円分度器は全方位に対しても水平に設置します。

    Hint !  約350円パラボラ方位指示器の試作   ← クリック

  



   【手順-2の2】  

     《2》  パラボラアンテナを正確に太陽へ向けます。

        Point パラボラの内面に「センター線」を引いておきます。


     《3》  パラボラの内面に「糸、平板、棒など」 を垂直に垂らし
         その影をラボラの内面に投影します。

         Hint !  事例では 「糸」 を使っています。


     《4》  パラボラ(雲台)を水平方向に回転させ「糸の影」と
         「センター線」を正確に重ね合わせます。
  



  
   【手順-2の3】

     《5》 「糸の影」とパラボラの「センター線」が・・・・・
         ・・・・・重なり「一本の線」になりました。

          Point   ここで、パラボラ(雲台)を固定します。

         事例は 【手順ー2の4】 を参照してください








  



    【手順-2の4】

    次にパラボラの向きに全円分度器の角度を合わせます 

    《6》  持参した「太陽方位表」のデータが・・・・・

        仮に午前11時30分 172度でしたら・・・

          ( ・太陽の高度方位表 へ戻る(参照) ← クリック )

        「方位針の矢じり」に「全円分度器の172度」を合わせます。

    《7》  合わせたまま、雲台を下げて「全円分度器」を挟み

        確実に固定します。




        ********* 《完了》 *********
           以上でパラボラ方位角は正確にセットできました


  

      注意  パラボラアンテナは、反射の仕方によって、電波の放射が真直ぐではなく、斜めにずれた方向になる恐れもあります。
           何度か実践し、パラボラの特性を確認すると良いですね !




    ●参考・・・ 「全円分度器」の入手について●

  Hint !   全円形をした全円分度器は、360度まで目盛りが
         刻まれています。

          さらに、優角(180度超の角)は必ず劣角目盛り
         (180度未満の角)が同時に刻まれています。

          よって、180度までしか目盛りのない半円分度器でも
         簡単な計算で180度を超える角を測定できますが・・

           計算の手間を省くために目盛りに180~360度の
          数値を同一面に刻んでいるものが便利です。

  Hint !   全円分度器の「目盛りの付け方」が、種々ありますので
         購入 時に確認が肝要です。

  Hint !   おすすめ品・・・ダイソーの 「 品番: ザ・定規-10 
          全円分度器360°」です   ( H24年 品切れ? )。

       優角と劣角の刻印が、使い易い関係に刻まれています。


  

          ■上の写真 ■目盛りの付け方を参考にしてください・・・・・ダイソーの「 品番:ザ・定規-10、 全円分度器360°




      ●「全円分度器」の入手先URL 

         ■ コンサイス(concise)・・・・円形 計算尺のメーカー
            http://www.concise.co.jp/store/drafting/protractor.html

         ■ ステッカーの「とろ庵(通販部)」
            http://www.trojanbear.net/listd.htm

         ■ ハンズネット(株式会社東急ハンズ)
            http://hands.net/cate/stationery/drafting/rule/rule/

         ■ 算数の広場(印刷して貼り付ける型紙)
            http://www.aa.alpha-net.ne.jp/shinyaf9/cubprotractorver30bgs.pdf

         ■ Amazon.com.jp 通販(ウチダの全円分度器)・・・・etc.

          Hint !  一枚買ってコンビニなどでカラーCopyして置き
               これを使えば・・・何枚でも加工できますね!



       *************************************
                 真北磁北の差(偏角)について ●  
       *************************************


          真北とは 北極点つまり、地球の自転軸の北端を指す方位を真北( しんほく  or  しんぽく )と言います。

          磁北とは  方位磁針のN極が指す方向を、磁北(じほく)と言います

          偏角とは 地形図の北(真北)は、地球の球体の一部を平面に記したものですから方位磁針の指し、
                 北(磁北)とは厳密に見ればズレ「差」があります。 

                 この「差」を「磁針方位」または、単に「偏角( へんかく )」と呼んでます。

                  したがって、地形図を使うときは偏角の分、地形図を磁北より 東に回転し真北に合わせます。


           Point   日本では磁北が真北より西側にあるので・・・・・・・偏角は「西偏(せいへん)」していると言います。

                  偏角の大きさは、時間や場所によって異り、また常に変化しています。

           国土地理院HPによれば、栃木県央部(平成24年1月現在)での磁針方位は 7度30分です。 

          詳しくは下記を参照してください 
         Hint !  国土地理院HP/地磁気測量   ←クリック一発 
               http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/geomag/menu_04/index.html
         Hint !   真北(しんぼく)と磁北(じほく)   ←クリック一発
               http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/geomag/index.html

          可視マップで通信経路の「一発判定」・・・詳しくは下記ダウンロードを参照。

         Hint !  カシミール3D Ver 9.1.7ダウンロード   ←クリック一発
               http://www.kashmir3d.com/kash/kashget.html



                                            【完】

                                         この記事の始めへ

                                          Topに戻る   



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